母を想えば



猿渡警部から教えてもらった、
杉内検事長と“灰原ジロウ”の話。


静岡地方検察の若手有望株だった時代、管区内で発生した“連続女子学生殺害事件”。


県警が捕まえた才谷ヒロシという共犯者。
所轄が暴いた黒幕の存在。


難航する捜査の中、
誰もが諦めを見せる中、

正義への執念で証拠を見つけ出し、

主犯且つ史上最悪の“サイコパス”、
灰原ジロウを逮捕へ導いた杉内検事。


その功績と絶対的な正義感を引っさげ、
静岡地方検察から始まったキャリアが、

現在の名古屋高等検察 検事長就任へと繋がったらしい。



「あれ?“静岡⇒愛知”って言えば、
満島さんもそうですね。」


「ん?そうなの?」


「はい。確か満島さんも元々静岡に住んでたはずです。

娘さんが今もそこで暮らしてるって今朝の捜査会議で言ってたので。」


「あっそう。まぁそこら辺は早苗が調べてくれてるから、後で確認しよう。」




しばらく車を走らせた後、錦通へと入る。


東京に歌舞伎町があるように、
大阪にミナミがあるように、

名古屋の繁華街の一つとして挙げられるこの街。


お昼の今は閑散として眠りについている様子だけど、目的地へと到着した。