ヨレたスーツで、
ピンと立った寝ぐせ頭で、
サラリと呟く。
事件関係者の名前は全然覚えないのに、
捕まえた犯人のことは絶対に忘れない。
どういう判決が下ったのか、
何年の懲役刑を食らったのか、
いつ出所するのか・・・
罪を償って刑務所を出てからも、最後まで自分が手錠を掛けた相手のことを見届ける。
出所の日に刑務所まで迎えに行って、
その人を待つ場所まで送り届ける。
真田さんはそんなお方だった。
「杉内検事長と真田さんって、
ちょっと似てるかもですね。」
「・・・・・・いや、
俺の方が見た目はイケてる。」
「外見の話じゃないですよ。
杉内検事長が“正義の化身”だったら、
真田さんは“正義の変態スケベ”です。
ほら真田さんもよく“正義”って言葉を使うじゃないですか?
昔、早苗さんがミハルちゃんの逮捕を止めようとした時も。」
「褒めてるのかディスってるのかよく分からんが、俺はそんな大それたもんじゃないよ。
杉内検事長ほど徹底してないしな。」



