********************************************
「じゃあ出ますね。」
「お前の助手席に乗るのも久しぶりだよなぁ。」
しばらく代理で早苗さんが座っていたいつもの“定位置”に座る真田さんを横目に、
車を発進させて、満島さんが働いていた会員制高級クラブ“蝶舞蘭”へと向かう。
「猿渡警部の話聞いて、
小学生の時の記憶が蘇りましたよ。」
「・・・・・・。」
「確か、“夜道は怖い♪ハイバラ来るぞ♪”
だった気がします。」
「なんだそれ?」
「誰が作ったのか、
公園で遊んだ帰り道に皆が歌ってました。」
「俺は全然覚えてなかったな。」
「真田さんは高校生?」
「だと思うけど、
そんなもんかき消されるほど、
俺の頭の中は自分が捕まえてきた犯罪者でいっぱいだよ。」



