母を想えば



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「じゃあ出ますね。」


「お前の助手席に乗るのも久しぶりだよなぁ。」


しばらく代理で早苗さんが座っていたいつもの“定位置”に座る真田さんを横目に、

車を発進させて、満島さんが働いていた会員制高級クラブ“蝶舞蘭”へと向かう。



「猿渡警部の話聞いて、
小学生の時の記憶が蘇りましたよ。」


「・・・・・・。」


「確か、“夜道は怖い♪ハイバラ来るぞ♪”
だった気がします。」


「なんだそれ?」


「誰が作ったのか、
公園で遊んだ帰り道に皆が歌ってました。」


「俺は全然覚えてなかったな。」


「真田さんは高校生?」


「だと思うけど、
そんなもんかき消されるほど、

俺の頭の中は自分が捕まえてきた犯罪者でいっぱいだよ。」