第4話



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「おかあたん!!」


「え・・・ハルカ!?」


「おかあたんおかえり~!」



まだ太陽も出ていない朝の時間帯。


そっと鍵を開けて、そっと扉を開けて、

忍び足でリビングに辿り着いたところで、
寝室の扉が勢いよく開けられた。


「ごめん起こしちゃった?」


「ううん!おかあたんみてみて!

ごはんたべたあと、
おとうたんといっしょにかいたの!」


早朝とは思えない元気いっぱいの声にも動じない“ぐーすか”イビキのアホ寝顔を見ながら、

寝室の扉を閉めた後、ハルカが画用紙いっぱいに書かれた絵を見せてくる。


「上手に描けてるね~!
これは母たんと父たん?」


「うん!ハルカね、おっきくなったら“ビヨーシ”になるの!」