汚れた白衣を着替え、たんこぶができている頭に保冷剤を当てながら、ナースステーションに佳音ちゃんと向かう。



「いい?なっちゃんは堂々としてればいいの。何も怯える必要はないんだよ?」



「うん。佳音ちゃんがいたら大丈夫!」



「・・・なっちゃん、本気で結婚しようか?」



「あははっ!佳音ちゃん、冗談やめて!」



「私が男だったら、絶対なっちゃんと結婚するのに・・・。」



なかなか本気のトーンで話す佳音ちゃんに、私はちょっと苦笑い。



佳音ちゃんは男女関係なしに恋愛感情抱くタイプだからなぁ。



私はそうじゃないから、佳音ちゃんは友だちって感覚なんだけどね。



ナースステーションに着いて、佳音ちゃんと別れて仕事を始める。



まずは・・・朝の回診からかな。



私は、聴診器や体温計、なつきくん用の注射などを用意して、回診に向かった。