side紘基


昼休みになり、医局に戻った俺は、机に突っ伏している西荻先生を見た。



声をかけると、顔が赤く、息も荒いことがわかった。



熱があるかもな・・・。



案の定、体温計を見せると顔が引きつった。



体調が悪くなっている自覚はあるのだろう。



さすがにここで寝ると、酷くなる一方だ。



そう思って、仮眠室に行くことを促した。



彼女も余程しんどいのか、立った瞬間にバランスを崩した。



目眩がするのか、動けないようだ。



俺は、彼女を横抱きにして、処置室に連れて行くことにした。



「寝ていいぞ。」と言うと、意識を失うように寝てしまった。



割と分厚い服の上からでもわかる熱い体温。



かなり軽い身体が、あまり食べていないことを示している。



処置室に向かう途中、高校のときからの先輩である亮さんに会った。