でもやっぱりできなかった。 もうこの2人からわたしは離れられなかった。 こんな風に同級生じゃない人と仲良くなれたのははじめてだった。 それも軽い関係じゃない。 今までかかわった誰よりも深く、大切な存在だった。 「うわああああああ」 冬の海。 誰もいないからこそ大声で泣き叫んでも誰も気づかない。 そしてこの荒れている波に、流れ落ちた涙とこの気持ちを、遠い遥か彼方の海へと流してほしい。