お前は俺のものだ〜俺様御曹司の強引な熱情

「ここか、さすが飛鷹建設株式会社御曹司だな」

「試すってどうするの?」

私は全く目黒くんの考えに着いて行けていなかった。
目黒くんはスマホで社長の行動を調べていた。

「へ〜っ、今日は昼間仕事で、夜はフリーか」

「目黒くん?」

「ちょっと待ってて」

もう、私にもわかるように説明して欲しいのに。
目黒くんはしばらくして戻ってきた。

「駐車場に社長の車まだ止まってないからそろそろ帰ってくるんじゃないかな」

「どうしてそんな事わかるの?」

「まっ色々とね」

と、その時、社長の車が戻ってきた。

エントランスで待っていると地下駐車場からエントランスに向かってくるエレベーターがあった。
ドアが開き、社長が降りてきた。
社長は私と目黒くんの姿を見つけたが、気にしない様子でコンシェルジュの山本さんの元に近づいた。

目黒くんは私の手を掴み社長の元に詰め寄った。

「社長、俺達付き合う事になったんで、ご報告に伺いました」

そう言って目黒くんは私の腰を引き寄せた。
えっ?私どうすればいいの?
まともに社長の顔見られないよ。

社長は視線をエントランスのソファに腰を下ろしている男性に落とした。
そして、大きく深呼吸をしてから言葉を発した。
しかし、社長の口から発せられた言葉は信じがたい言葉だった。

「俺とつばさはもう別れたから、好きにするがいい」

「そうですか、わかりました、もう、つばさは返しませんよ」

「俺には関係ない」

社長は私と視線を合わせようとせず、最上階へのエレベーターに乗った。