人間界は朝を迎えようとしていて、悪魔たちは仕事を終え帰ってしまっていた。 悪魔は僕だけしかいなくて、空にポツンと浮かぶ黒色は、人間からはきっとカラスのように見えているんだろうな。 悪魔に見えるくらいなら、カラスに間違えられたほうがましだな。 そんなことを考えながら、まだ薄暗い空をふよふよと浮かんでいると、どこからか美しい歌声が聞こえてきた。 きっと、天使が歌ってるんだ。