それは、確かに聞いたことがある言葉だった。 しかし俺は思い出せなかった。 思い出せないことに、イライラした。 「後悔なんてしねえ!」 そう言って、頭に引っ掛かって取れないイライラを、振り払うように、俺は悪魔の羽をもぎ取った。 悪魔が動かなくなった後、『俺』の意識は途切れた。 (第11夜に続く→)