次に僕が目を覚ました時には、悪魔はいなくなっていた。 代わりに赤黒い何かが目の前にあった。 そして、僕の両手には、『何か』と同じ色をした羽が握られていた。 僕は恐る恐る、その、 『何か』に近づいた。 「ひいっ!」 僕は思わず、顔を引き攣らせた。 そこには、羽をもぎ取られた無惨な姿の悪魔がいたからだ。