次に僕の意識が戻った時、僕は僕の目を疑った。 さっきまで笑顔を振り撒いていた美しい天使は、もういなかった。 代わりに、僕の前には、赤黒く染まった何かがあった。 その『何か』は、動いてはいなかった。 そして、僕の両手には、『何か』と同じ色に染まっている、羽が握られていた。