今度は女の子が、キョトンとした顔をする。

「あら?音々を知ってるの?」

「えっ!いえ…以前、コンサートでお見掛けして。日比谷アナウンサーをパパって。エッ!!」ここで葵は気づいた。今、美女の事をママと言ったのだ。

「初めまして。日比谷奈々です」と笑顔で自己紹介してくれた美女。

日比谷アナは、容姿端麗で年を重ねても人気だ。その奥様なのだ。しかも、音々ちゃんも美少女。葵は内心でなるほどと納得した。

「結城葵です」と何とか自分の名前を名乗った葵だった。

「ずっと、会いたいと思ってたの!」

「エッ!」さっきから驚きしかない。

「葵ちゃん、一緒のマンションだし仲良くしましょうね」

「…。日比谷さんさえ良ければ…」と戸惑いながら答える。

「奈々って呼んで?日比谷さんって何か堅苦しい」

「はあ…奈々さん。よろしくお願いします」圧倒されっぱなしだ。

すると横から、
「日比谷音々です」と可愛く自己紹介してくれた。

「音々ちゃん、よろしく」

初めてマンションの住人と遭遇は、葵にとって衝撃の出来事だった。

そして、とても幸せな出会いだった…





一END一

優雅カヲル様リクエストありがとうございます✨