「別にあんたの為にここへ来てる訳じゃないわよ!
あんた自意識過剰じゃないの?!ちょっと売れてる芸能人だからって女が全員自分を好きだなんて勘違いしてんじゃないわよ!」
「うるせぇ!お前俺のプライベートに干渉したらぜってぇ許さないからな!
大体俺は反対だったんだよ!芸能人の寮に得体の知れない一般人を入れるなんて!」
フンッと顔を背けて、どかどかと足音を立てて姫岡さんは食堂から出て行ってしまった。
なんなの一体?!
私はバイトとして頼まれてここへやって来て、興味の全くない男のプライベートになんか一切干渉するつもりもないのに
何でそこまで言われなきゃいけない訳?!ムカつく!ムカつく!ムカつく!絶対に呪ってやる!
バイトの契約上所属タレントのプライベートや裏の顔は暴露出来ないけれど、あいつは絶対いつか藁人形で打ち付けてやる。
「気にする事ないよぉ~」
隣にいた瑠璃さんは慣れている様子でテーブルに置いてあるお菓子を食べながら頬杖をついた。
「真央ちゃんって誰に対しても口悪い所あるからさぁ~。
マジで天邪鬼で素直じゃないんだからぁ~。
でも何気に良い所もある子だからさ!」
瑠璃さんはにこっと笑ってそう言った。
良い所全く見当たらないんですけど…。
けれども、山之内さんも昨日悪い子ではないと言っていた。
嫌な事しか昨日からされてないし、言われていないんですけど…。



