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「なッ…」
「あちゃー…」
あの失恋事件から数日後…。
私はさっそく見たくはない光景を目の当たりにする。
大学の駐車場でさっそくしおりを学校まで送っているたっくんの車を発見してしまった。
隣にいたりっちゃんは私の手を引っ張り校内へ無理やり入って行こうとしたが、私の視線はたっくんの車から目が離せなかった。
何度か乗った事があるシルバーの車。お父さんの乗らなくなった車を借りていると言っていた…大学まで送り迎えしてあげるねってたっくんが言っていた車。
順調に物事が進んでいたのならば、今頃私はあの車の助手席に乗っていたのだ。
その車から、しおりが颯爽と降りてきた。
茶色いボブの髪をさらさらと靡かせて、運転席にいるであろうたっくんに何かを話している。目を細めて可愛らしく微笑み、笑っている。
少しだけたっくんの姿も見えた。りっちゃんいわく「どこがいいのか分からない」と言われるたっくん。
雰囲気が好きだった。背は165センチの私と変わりないけれど、アメカジ風のお洒落な服装を好んで着ていて、金髪に近い蜂蜜色のお洒落な髪型も大好きだった。
車から降りたしおりと目が合った気がした、けれどりっちゃんがぐいぐいと腕を引っ張って行くから遠くなって彼女の表情まではよく分からなかった。
大好きで信用していた友達。彼女さえも失わなければいけないのだろうか。
講義が始まる前、りっちゃんを含めた仲良し4人グループで固まって椅子に座る。
ガヤガヤとしている教室内で私以外の3人は他愛もない話をして、笑っていた。 私が他大学の男と合コンをして一目惚れをしたのを皆知っている。けれどまだ失恋話はする気になれなかった。
りっちゃんも気を遣ってくれて私の失恋話を面白おかしく他言したりはしない。
「なッ…」
「あちゃー…」
あの失恋事件から数日後…。
私はさっそく見たくはない光景を目の当たりにする。
大学の駐車場でさっそくしおりを学校まで送っているたっくんの車を発見してしまった。
隣にいたりっちゃんは私の手を引っ張り校内へ無理やり入って行こうとしたが、私の視線はたっくんの車から目が離せなかった。
何度か乗った事があるシルバーの車。お父さんの乗らなくなった車を借りていると言っていた…大学まで送り迎えしてあげるねってたっくんが言っていた車。
順調に物事が進んでいたのならば、今頃私はあの車の助手席に乗っていたのだ。
その車から、しおりが颯爽と降りてきた。
茶色いボブの髪をさらさらと靡かせて、運転席にいるであろうたっくんに何かを話している。目を細めて可愛らしく微笑み、笑っている。
少しだけたっくんの姿も見えた。りっちゃんいわく「どこがいいのか分からない」と言われるたっくん。
雰囲気が好きだった。背は165センチの私と変わりないけれど、アメカジ風のお洒落な服装を好んで着ていて、金髪に近い蜂蜜色のお洒落な髪型も大好きだった。
車から降りたしおりと目が合った気がした、けれどりっちゃんがぐいぐいと腕を引っ張って行くから遠くなって彼女の表情まではよく分からなかった。
大好きで信用していた友達。彼女さえも失わなければいけないのだろうか。
講義が始まる前、りっちゃんを含めた仲良し4人グループで固まって椅子に座る。
ガヤガヤとしている教室内で私以外の3人は他愛もない話をして、笑っていた。 私が他大学の男と合コンをして一目惚れをしたのを皆知っている。けれどまだ失恋話はする気になれなかった。
りっちゃんも気を遣ってくれて私の失恋話を面白おかしく他言したりはしない。



