____……流星 アジト



「……ふー……久しぶりの喧嘩になるかもねー……菊磨」


「ほんとだな。鈍ってないよな?桜夜」


「鈍ってるかもね」



アジトの前に着いて、桜夜くんと菊磨さんは落ち着いてそう話す。


とてもこれから喧嘩をしにいく雰囲気とは思えないー……



「行こう、蘭。今日は蘭がずっと感じていた呪縛から解かれる日だよ」


「……うん」



桜夜くんはそう言って私の手を握ったまま、アジトまでの階段をゆっくりと降りていった。


いつもは暗くて湿っぽくて気持ち悪いこの階段が桜夜くん達がいるだけで安堵感を感じる。