「……俺はずっと蘭のことが好きだったよ、だから前も言った通り蘭にはなにもしないつもり……だけど……

……邪魔するのは許さない」


「……っ」



強く睨む光くんの目に私はビクッとする。



「……光くんは自分のことをもうすぐ死ぬって言ったよね」


「言ったけどそれがなに?」


「死ぬ前にやることが……そんな悲しい復讐でいいの?」


「……っ、蘭に何が分かるんだよ……」



光くんはそう言って私の胸ぐらを掴む。



「だってそうじゃない、光くんが桜夜くんにする復讐は誰も得しない。私は光くんが死んでしまって光くんの死を誰も悲しまない現実が来るのは悲しい」