Flower black





「……光くん、君はどこまで知ってるの?」


「……」



桜夜くんがそう言うと光くんは一瞬笑顔を失った。


その表情……やっぱりなにか知ってるよね?



「どこまでって……どういうこと?」


「……蘭に、ずっと入院生活だってこと聞いた。なのに僕たちFlower blackのことを知ってたし、僕は君と会ってみて只者じゃないと思ってる」


「……なるほどね」



光くんはニコッと笑った。



「確かに俺はずっと入院生活で、学生生活なんて送ってないけど裏社会のことなら知ってるつもり。……兄がその世界にいたから」