Flower black





バタンっとお母さんがいる病室を後にして、談話室に向かうとそこには窓を眺める光くんがいた。


……だいぶ抜けた金髪が目立つ……




「……光くん」


「……蘭? ……と香月桜夜くんか」



私が声をかけると光くんは桜夜くんを見てフッと笑った。



「はじめまして、蘭からは話は聞いてました。……光くん」


「そっか、2人付き合ってるの?」


「……うん」



私が頷くと光くんは私の頭をポンポンと優しく叩いた。



「……よかったね、蘭。それで俺になにか聞きたいことでもありそうだけど。"付き合った"っていう報告でわざわざここに来ないよね?」


「……」



……光くん、お見通しだ。