「それは違いますよ、お母さん」 「え?」 桜夜くん……? 「蘭さんはお母さんに幸せにしてもらっています……蘭さんがお母さんを大切に思えるってことはお母さんが蘭さんを幸せにしてるってことです」 「……っ」 桜夜くんの言葉に私はジーン……と胸が打たれる。 桜夜くん……私の気持ち分かってくれてる…… お母さんもすごく驚いた、感動をしたような顔をしていた。 桜夜くん。 そういうところがすごい好き…… 私はギュッと桜夜くんの手を握った。