「……桜夜くん」



後ろの椅子に座る桜夜くんを見ると、桜夜くんは優しい顔で私を見つめていた。



「……よく頑張ったね。堂々としててカッコよかった」


「ありがとう……」



そしてすれ違いざまに私にこっそり耳打ちをしてまた講壇へとあがっていった。


うまく挨拶できたようでよかった……


私がFlower blackのQueenと認められるためには守られてばかりじゃダメだということ。


"流星"のことも"昴"のこともこの学園のことも、私自身できることはしなきゃ。



____……



そして放課後になり、帰る準備をする頃私は桜夜くんに"お母さんのお見舞いへ行く"と伝え、病院に送ってもらった。


「……お母さん?」


病室に入ると、そこにはお母さんと楽しそうに話す見慣れた姿の幼馴染が座っていた。