一生ものの恋をあなたと

「眠たくてちょっと仮眠するつもりだった。
けど、真弓が…隣にいた女がなんか煩くて、
文句言った気がする。
『真弓、うるさい』って…」

「珍しいな。
ゼミ仲間だとしても、お前が女を下の名前で呼ぶなんて。」

「いや、真弓は名字だ。
フルネームは真弓莉子。」

「…それだ。
マユミって聞いたら、普通は下の名前と勘違いする。
それ…お前の声が電話先の愛ちゃんに聞こえてたとしたら…ピロートークに聞こえる可能性はある…。」

「……っ!」

ピロートーク⁉︎
たしかに。
真弓がなんて言ったかわからないが、
隣で俺が寝てるって言ったとしたら………

「あと…妬んでる奴もいるだろ。
男の中で。
交換留学は皆んな狙ってるんだ。
お前は優秀だ。
でも、今回のは……コネだと思われても否定出来ない。」

「………」

「ゼミの飲み会だ。
周りの目がいっぱいある中で、スマホ盗んで解除も勝手にして、電話かけたんだ。
その女1人で出来るとは思えない。」

「……なんだよ、それ。
意味がわからない。
愛に一体何言ったんだ⁉︎」