一生ものの恋をあなたと

「お前、この時間、愛ちゃんに電話かけたか?」

「………」

かけてない。
ちょうど…酔って爆睡していた時間帯だ。

「おそらく、お前が昨日間違えてアルコールを飲んだのは、誰かの故意だ。
すり替えられてだんだろう。
目的はこれだ。」

「は!なんでだ⁉︎
愛に誰かが電話した?
意味がわからない…」

「…お前、言い寄られてる女、いたか?
そのゼミの中に。」

「…‼︎」

いた。
真弓莉子。
しつこい女だった。
何度も告白されたが、彼女がいると断っていた。
昨日も、他を押し除けて隣に座ってた。

「おそらくそいつの仕業だ。
それと…ひょっとしたら、協力者もいるかもしれないな。
………ハァ、俺も悪かった。
仲に口止めしておくべきだった。
仲から電話があったんだ。
お前の素性をゼミで言ったら、お前に色目使う奴が増えて、弟、モテて大変だぞって。
とんでもないこと言いやがった。
それから心配してたんだ。
お前、そう言うの苦手だろ?
だから、気を緩めるなって、この前言ったんだ。」

「………」

「お前、ずっと寝てたのか?
…寝てる間に、話しかけられた覚えはないか?」

話しかけられた?

たしか…