一生ものの恋をあなたと

「ねぇ、お願いがあるの。」

「……何?」

「彼シャツって、着てみたい。」

「…なっ、何言ってんだ…」

あ、真っ赤だ。

「だってー、憧れてたんだもん。」

照れたときのクセで眼鏡のブリッジを上げる蓮。

「……シャツってわからない。
Tシャツでいいのか?」

「うん!」

お風呂上がり、蓮から借りたTシャツはやっぱり大きくて、蓮に包まれているみたいだった。

なんとなく…蓮もちょっと興奮していたように思う。

その夜も、大きなベッドなんて必要ないくらい、ぴったりくっついて眠った。
ベッドサイドのテーブルには、私のあげた目覚まし時計があった。
使ってくれてるんだ。
蓮の生活の一部に私がいると思えて、嬉しかった。




◇◇