一生ものの恋をあなたと

「言えるわけないだろ。
俺、歳下だし。お前が弟としか見てないってのもわかってたし…。
でも、1番近くにいるって思ってたから。
いつか、お前が行き遅れになったら、貰ってやろうと思ってたのに…。」

「何それ。
ちょっと、失礼なんじゃない??」

「フン!
ちょっと前まで、行き遅れ確定っぽかったけどな。」

「…まあ、そうかも?」

「そいつのこと…ずっと好きだったのか?
一度別れたんだろ?」

「…そうだね。
忘れようと努力はしたけど…
ずっと心の中にいたね。
ドーンと居座ってた。」

尊が頭を掻きむしる。
大丈夫かな、ハゲるよ⁇

「……ハァ…。
わかった。
今の顔見てたら、俺じゃないんだわ。
よーくわかった。
お前の、芯の強そうなその目が好きだった。
でも、その目はそいつにしか向いてないんだな。」

尊…

「…フッ。愛、幸せになれよ。」

「…尊…
…うん、ありがとう。
あのね………
私ね、あの日大聖堂で一生ものの恋に落ちたんだと思う。
ずっと、もう叶うことはないと思ってた。
でも、どうやら叶ったみたい。
だから、私、幸せになるね?」

「…ああ。
愛に神の祝福がありますように。」