お互いに職場には同期入社の人が数人いる。

私の会社はチェーン店で、同期はたくさんいるけど同じ店舗に配属されたのは私を含めて４人。
男子２人と女子２人。
私たちは慣れない職場で、同期同士、助け合いながら仲良くしていた。


彼の職場は男性が多く、女性の割合は少ないらしい。
それでも彼の配属先店舗には、同期は彼を含めて男子４人と女子２人いるそうだ。
彼の会社もあちこちに店舗がある。


社会人になって、約５ヶ月が過ぎたある日、２人の休みが合わず私が出勤の日。

彼が私の働くレストランに会いがてら食事に来てくれた。

夕方、仕事が終わったらそのままデートする事にしていた。

久しぶりに会えたのが嬉しくて、仕事中だというのに思わず私はにやけ顔…。


『いらっしゃいませ！』


『陽子！』


『けんちゃん！』


『元気だった？何かちょっと疲れてないか？』


『大丈夫。今けんちゃんに会えたから、元気になった(笑)』


こんな会話をこっそりしながら、彼を席へと案内する。

注文をきき、私は奥のキッチンへ注文を伝えた。

私は食事をお客様の元へ提供するウェイトレス。


仕事が一段落すると、客席を見渡せるキッチンの近くに立ち客席で困っている方がいないか、片付いていないテーブルはないか、などを見ていた。