透明な世界で、ただひとつ。



《よっしゃっ。
じゃあ、駅まで迎えいくから電車の時間わかったら連絡して。》

「あ、いいよ。送って貰うから住所だけ教えて。」



堺の家の住所だけ教えてもらって電話を切った。

母に相談すると、やはり少し渋った。

でも堺が男子って言っていないのもあり許可がおりた。



夜は好きじゃない。
だって暗闇が私の視界を奪うから。

でもあかりがあればある程度見える。



夜よりももっと嫌いなのは朝だ。
朝日は目を突き刺し、また“見える”世界をつれてくる。

朝が来るたび、いっそ見えなければと何度も思った。



それでも初日の出を見ようと思ったのは堺と一緒なら朝がいつもとは違うかもしれないと思ったから。