透明な世界で、ただひとつ。



「ごめん、本当にごめん。」



留学するって嘘ついてること。
私のエゴで友達を減らさせてしまったこと。
わがままに付き合わせたこと。

好きになってしまったこと。




「瑞希、何も言わなくていい。

瑞希が何を隠していても、何か言えない理由があったとしてもいい。
ただ瑞希が俺のことを見てくれるなら。」



彼は私の頬を伝う一粒の涙を拭う。



日が沈み、星が消える。

まだほのかに明るい空は薄い紫に色付いていた。



視界が奪われても、私の手には大切なぬくもりがあって、星はきっとまた訪れる。



「ごめんね、ありがとう。」



紡ぎ出せたのはこの言葉だけで、それ以降は観覧車のゴンドラ内は静寂に包まれていた。