透明な世界で、ただひとつ。



「受験前の大変な時期にごめんな。」

「...いいの。いい息抜きになった。」



堺の私が留学すると思って発する言葉が私の良心を深く抉る。



「どこ、受けるの?」

「...ないしょ。」



私の前に座る彼の目はどこか青くも見えるのほど澄んでいた。

その青が悲しげに揺らいで、その瞳に微かな陽の光が差し込んだ。



きっと、星ってこんな感じ。

写真で見る夜景や星空より何倍も何倍も、綺麗だ。



これは私にとって最初で最後の星。



気付けばその星に手を伸ばしていて、堺の頬に触れていた。



「瑞希?」

「ごめん。」



色んなことへの謝罪の言葉とともに手を下ろそうとすると堺が私の手を握った。