リュシカは木漏れ日が館を照らすのを感じながら、自室で文章を書いていた。

それは科学哲学の論文であったりしたのだが、リュシカが好むものは、モリソン川や湖で釣りを友人のミモザと行うことだった。

リュシカは魔法使いで魔術学院に所属し、易やタロット、魔導書(グリモワール)、ホロスコープを作っていた。

つくづくリュシカは人生が何か、という問いこそが真の意味で科学を発展させたのだと感じる。それは科学にしても魔法にしても、結局は人文学の一部に過ぎない、という解釈であった。

リュシカは科学を人文学のうちの古典的な演繹(えんえき)や資料調査として位置づけていたのである。