会議が終わった後、上司がそんなことを言っていた。騙される方が悪い、と言いたげなその態度に絵麻はムッとして上司に言う。

「恋は盲目って言いますよ。相手のことをそれだけ心から信頼しているんです。私はそれだけ人を信じられるって素晴らしいことだと思うんですが」

そう言い、絵麻は捜査をするために会議室を後にする。女性の幸せな未来を一瞬に消し去った犯人を許すことなどできない。早く逮捕して被害者たちを苦しみから救いたい。

絵麻はギュッと拳を握り締めた。



捜査に費やした長い一日がようやく終わろうとしている。

「ふう……」

絵麻はお風呂に入った後、ワインを飲みながらボウッとしていた。捜査はやはり疲れてしまう。

「そろそろ寝たほうがいいわね……」

ワイングラスを片付けようと絵麻が立ち上がった刹那、スマホが振動しメッセージが届いたことが伝わる。

「私のFacebookにメッセージ?誰から?」