俺は、1度友達に裏切られてるから。病気のことを話すのが、怖かったんだ。

ただ辛かった日々が、楽しくなったのは、玲音と会ってからなんだ。玲音の隣にいるだけで心が落ち着いて、幸せだったんだ。

玲音に病気のことがバレた時、嬉しかったんだ。何でかは良く分からないけど。

……ありがとね。短い人生だったけど、俺は幸せだった。

玲音、ずっと大好きだから。


涙が零れ落ちた。……ありがとうって……大輝には、ずっと迷惑ばっかかけてきたじゃんか!それなのに、何で……。

「……っ」

私は、泣き崩れることしか出来なかった。



「懐かしいな……」

私は雨に打たれながら、呟く。大輝を失って、もう7年は経ってると思う。大輝のことを思い出すと、苦しくて辛くなるんだ。

出来るのなら、この思い出もこの感情も、雨で洗い流して欲しい。

そして、私は雨という天気が嫌いなんだ。

だって……。

雨が降ると、大輝との思い出が蘇るから。