華月と付き合ってからはそんな経ってないけど一緒にいるよーになって2ヶ月ちょい。

学校の時間も逆だしお互いバイトもしてるからあんま会わないと思ってたけどほぼ毎日のように会えていた。

言うて俺が「来る?」と聞いたら華月は絶対「行く!」と、来ても寝るだけにもかかわらず会いに来てくれた。

俺が単純に会いたいから時間つくるようにしてるのもあるけど。

「政信変わったよね」

幼なじみの谷越に言われた。

『何が?』

「昔なら面倒とか言って彼女との約束ドタキャンしてたりしたのに」

『そーだっけww』

「眠くても時間つくってるじゃん」

『いや、寝て待ってるよww』

「相当華月のこと好きなんだね」

幼なじみにはさすがにバレるみたいだ。

『んー、なんかあいつ面白いじゃん』

「だから手出せないの?」

『は⁉︎』

「まだヤッてないんでしょ?」

そう。
まだ華月とはキスしかしてなかった。
最初の彼女以外ヤッてから付き合ってたんだけど。

「華月が嫌って言ってるの?」

『いや』

「よく我慢できるね」

『そりゃ性欲はあるけど
なんかあいつの場合横で一緒に寝てるだけでも満足できる』

「ピュアだね〜政ちゃん」

『茶化すなや』

「まぁもう子供でもないんだし、華月にだって性欲くらいあるしょ
そろそろいいんじゃない?」

実を言うと前戯は何回かしてた。
初めてだからってのはもちろんあるだろうけど基本華月は受け身だから何も言ってこなかった。

それから初めてするのに時間はかからなかった。

「政信さん、入れなくていいの?」

『え?』

「いや、我慢してるのかなーて思って
あのヤリチンの政信さんなのにww」

『馬鹿にしてんのか、俺は童貞だ』

「嘘下手かよww」

『華月はしたいの?』

「ん?」

『入れて欲しいの?』

「興味はあるよー」

『怖くないの?』

「政信さんとなら怖くないよ」

笑って答えてるけど少し表情が硬ってる。

『そっか』

ーー

『入ったよ、痛い?』

「…思ったより痛くない」

『よかった』

「気持ちい?」

『うん、華月は?』

「まだわからん」

『だよな』

「でも嬉しいよ」

『可愛いな』

「何それ」

照れてるのかそっぽ向く。

『処女卒業おめでとう』

「ありがとう?ww」

華月の初めてが俺じゃなかったら今みたいに悲しませることはなかったのかと未だに思う。