親父とは家を飛び出してからほとんど会っていない。
時々、母さんからご飯のおかずを取りに来いと呼ばれて帰った時に数回顔を見た程度で、会話はゼロだ。
特別避けている訳じゃないが、元々親父の性格は素っ気ないのか、俺が帰っても声を掛けられる事なんて無い。
俺の事なんて、本当に気にかけているのだろうか?
もはやどうでも良いと思われているのかもしれない。
部屋を借りて一人暮らしを始めた時も、「和奏の好きにすれば良い」と親父は言っていたらしい。
学校用の鞄を開けて、コンビニ袋から買ってきたばかりのカップ麺を取り出した。
ちゃんと食べてる? の母さんの言葉に若干後ろめたさが過ぎる。
キッチンでお湯を沸かして注ぎ入れ、カップ麺と割り箸、お茶を手に、また居間へと戻る。
折り畳みテーブルにそれらを置き、三分待ってからパキッと割り箸を割った。
俺は無意識に右手を見つめた。
最後の悪あがきだとしても、この手は再び絵筆を持つ事を拒みはしないだろうか?
自問自答したところで、結局のところは分からなかった。
時々、母さんからご飯のおかずを取りに来いと呼ばれて帰った時に数回顔を見た程度で、会話はゼロだ。
特別避けている訳じゃないが、元々親父の性格は素っ気ないのか、俺が帰っても声を掛けられる事なんて無い。
俺の事なんて、本当に気にかけているのだろうか?
もはやどうでも良いと思われているのかもしれない。
部屋を借りて一人暮らしを始めた時も、「和奏の好きにすれば良い」と親父は言っていたらしい。
学校用の鞄を開けて、コンビニ袋から買ってきたばかりのカップ麺を取り出した。
ちゃんと食べてる? の母さんの言葉に若干後ろめたさが過ぎる。
キッチンでお湯を沸かして注ぎ入れ、カップ麺と割り箸、お茶を手に、また居間へと戻る。
折り畳みテーブルにそれらを置き、三分待ってからパキッと割り箸を割った。
俺は無意識に右手を見つめた。
最後の悪あがきだとしても、この手は再び絵筆を持つ事を拒みはしないだろうか?
自問自答したところで、結局のところは分からなかった。



