あまりの衝撃に脳がシャットダウン。
脱力感が半端なくてローテーブルの前にしゃがみ込んじゃったけど、写真の裏を見て脳が目覚めたように動き出した。
かわいく飛び跳ねるような文字を、1文字ずつ確認。
『ほののん初めまして、アミュレットの春輝で~す』
だ……だ……誰ですか?
しかも「ほののん」って私のこと?
『ほののんって、あやあやのお友達でしょ?』
『あやあや』っていうのは、写真に写っている綾星くんのことだよね?
お友達と言うか、たった1日だけ縁があった人というか。
もう会うこともない人というか。
『今度の土曜日に、アミュレットのライブがあるんだよ。って言っても毎週やってるんだけどね』
……はぁ。
『ステージのあやあや、世界一カッコいいの。ライブ見に来てよ』
ん??
『握手会の優待チケット、特別にほののんにあげちゃう。これがあれば、あやあやと握手できちゃうから』
握手?
『ライブ見に来ないでこのチケット捨てたら、もったいないお化けが玄関のドアをドンドンしちゃうからね』



