キスの韻が消えた後、綾星くんと二人でキッチンに。
玉ねぎの皮をむく私の隣には、ボールに割入れた卵を菜箸でかき混ぜる綾星くんがいる。
『オムライスを作ってくる』
そう言ってくれた。
でも私もお手伝いさせてもらうことにした。
料理を作る綾星くんをすぐ隣で見たいから。
そうお願いしたのは私なのに……
帰るまで心臓がもつかな?
今日一日で酷使しすぎ。
いきなり心停止なんてことにならないかな?
過労死しちゃいそうなほど疲れはてた私の心臓は、真剣な瞳で卵をかき混ぜる綾星くんにドギマギしぱなし。
「ほのか、皮むけた?」
「あ……うん」
「じゃあ、玉ねぎはみじん切りで」
オムライス用の玉ねぎを切ってと、お願いされたけど。
なっなな、何ですか……?
この状態は一体……



