ドロ痛な恋が甘すぎて アミュ恋2曲目


「それって御曹司が好きってこと?」


 綾星くんの言葉にほっと安心した。

 まだバレてないんだ。

 私が口走った言葉が、綾星くんへの想いだって。


 気持ちを落ち着かせるように、体中の息をゆっくり吐いたけど。

 いきなり襲ってきた後悔の波。


 誤解されてるってことだよね?

 私がまだ蒼吾さんを好きだって。


 嫌。

 このままじゃ嫌。

 誤解されたままなんて、絶対に嫌。


 私は綾星くんのTシャツの裾を握りしめ、ゆっくりと視線を上げた。

 苦しそうに顔をゆがめる綾星くんと、瞳が絡む。


 バネのように飛び跳ね続ける心臓に手を当て、ゆっくりと言葉を紡いだ。


「大好きなのは……綾星くんのことです……」


 恥ずかしくて、うつむくことしかできない。

 怖くて、綾星くんの返事が怖くて、目をギューっとつぶってしまう。


 その時

「ごめん」

 たどたどしい綾星くんの言葉が、悲しく耳に響いた。

 
 ごめんか……

 やっぱり私じゃダメよね……