「ご……ごめんなさい……」
「俺、雅よりヘタレじゃん」
「え?」
「あいつと同じ失敗、俺もしてるってことだよな」
失敗って何のこと?
「雅の失敗を見てきた俺の方が、たち悪すぎ」
綾星くんは、フッと鼻にかけたように微笑んだ。
その笑顔がタンポポの綿毛みたいに温かくて、心がほわわんと癒される。
良かった、苺さんと付き合ってなかったんだ。
じんわりと嬉しだが込み上げてきて、私の頬も緩みはじめた。
とろんとニヤケ顔の私を真剣な瞳でまっすぐに見つめる綾星くん気づいて、ドキリ。
見つめられて恥ずかしい。
今すぐ視線を逸らさなきゃ。
そう思うのに、私の瞳は言うことを聞いてくれない。
綾星くんの意志のある瞳があまりにも綺麗で、もっと見つめていたいと欲が生まれてしまう。
綾星くんの瞳に吸い込まれそうになった時、芯のある声が私の耳にこだました。



