☆ほのかside☆
誰か助けてください……
綾星くんの温もりに包まれている手首が、もう限界だって悲鳴をあげているんです。
ドキドキが止まらない。
何を話していいかもわからない。
綾星くんの気持ちも……わからない……全然。
綾星くんに引っ張られたまま、リビングに連れてこられた。
リビングダイニングキッチンとステージが、一間に収められた空間。
ドアを閉めた綾星くんは、私に背中を向けたまま立ち尽くしている。
何も話さない。
でも私の手首は握られたままで。
どうしよう、私から何か話さなきゃダメだよね。
手首から伝わる綾星くんの温もりが、私ののハートをくすぐるようにいたずらを仕掛けてくる。
何かしゃべらなきゃ。
綾星くんとのこの時間が……
奇跡だって思えるほど大切にしたい、二人だけのこの時間が……
消えてなくなる前に。
あっ、手首の温もりが消えちゃった。
離された手に寂しさを感じた私に、綾星くんのか細い声が届いた。



