え??
ほのか、やめて。
これ以上顔赤らめて、かわいく恥じらうは。
恥ずかしさが伝染するから。
顔の温度が下げられないくらい、体温が急上昇するから。
親父の前で赤面なんて、マジで恥ずかしすぎる……
でも。
それでも。
ほのかの手首だけは、どうしても離したくない。
離したらもう、俺のところになんて現れてくれないかもしれない。
それは絶対に嫌なんだ。
「綾星、ファンに見つかる前に家に行ったら?」
親父の言葉にハッとした俺。
ほのかの腕を引っ張りながら、店の奥を通り、自分の家にほのかを連れ込む。
「おじゃま……します……」
緊張しているのが丸わかりのほのかの声が、玄関の壁に吸い込まれた。
それ以外、俺もほのかも言葉を発しない。
無言のまま、ほのかの手首の温度だけ感じながら、俺はほのかをリビングに通す。



