健太郎が立ち止まり、楓を見つめる。楓の頬が赤く染まり、友達が期待した目を向けた。

「僕と付き合ってください」

「はい……!」

おめでとう、と楓と健太郎は友達に祝福される。そして背中を押され、二人は抱きしめ合った。

「今日はお祝いしようか」

健太郎に言われ、楓は頷く。拒食症とはこれからもしばらく付き合っていかなければならない。でも、健太郎がいれば乗り越えられる、そう楓は思った。