塩対応彼氏の恋愛事情。



「えへへ…付き合っちゃいました!」


恥ずかしそうに、繋いだ手を見せる結月は同性から見ても可愛いと思えた。


「それに比べアンタは…なんでそんなムスッとしてんのよ。」

「…してない。」

「れ、玲華!私が悪いの!」


私と水瀬のいつも通りの言い合いが始まりかけた時、結月が間に入ってきた。



「私ね、我慢できなくって絢くんに告白しちゃって…。そ、そしたらね?絢くんも告白しようと思ってたって…」


…で、先越されて謎のプライドが許さないってわけか。



「ごめんね絢くん、怒ってる…?」

「怒ってないよ。…玲華がうるさいだけ。」

「玲華!ストーップ!」



結月は犬猿の仲の私たちの間にいつもいるムードメーカー的存在で、いつもニコニコしているような子だった。