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7年前。
私たち“3人”がまだ高校生だった頃。
「ふたりとも、おはよ〜!」
「おはよう、結月。」
「…はよ。」
水瀬 絢都、清水 玲華、橘 結月。
私たちは3人で“幼馴染”だった。
「私ね、“絢くん”の事が好きなの。」
当時の結月の呼び方、仕草、背丈や全てが水瀬には被って見えたと思う。
私だって初めて莉茉と会った時、顔は全然違うのに雰囲気が結月にそっくりで驚いたくらいだから。
「でも絢くん、女の子に興味無さそうだから…」
「まぁ、結月以外の子には興味無さそうだよね。」
「えっ?!絢くん、私に興味あるの…?」
その頃の水瀬と結月はどう見ても両思い。
なのにいつまで経ってもくっつかなくて、私が後押しをした。

