「俺といて、幸せ?」 狡い質問なのはわかっている。 こう聞いて、莉茉が「幸せじゃない」なんて言うわけがないのに。 「…幸せだよ?」 ほら。 でも、そんな顔をさせているのも俺で、いつも泣かせているのも俺だから。 「……ウソツキ。」 莉茉の耳元でそう囁くと、ビクッとした。 そして莉茉は必死に抵抗して、俺の腕の中から離れた。 「なんで、そんなこと言うの…?」 震えてる声。 …怒ってるよな。 こんな莉茉は初めてで、俺達はまだ互いに知らないことだらけだと思わされた。