それから1年間、色んな行事を一緒に過ごしてきた。 お正月はまだ一緒に居れなかったけど、バレンタインデーにハロウィンにクリスマス。 そして1年間の交際を経て私たちは同棲を始めた。 「…絢くん。」 初めてそう呼んだ時、彼は少しだけ恥ずかしそうにしてたっけ。 「何?眠れないの?」 こうやって同じベッドにいるのに。 後ろから大きな背中に抱きついて、確かに絢くんを感じているのに。 「好きだよ。」 ───なんでこんなにも遠く感じるんだろう。