………けど。


「なんかあった?」

絢くんには秒でバレました、玲華さん…!




「べ、別に、何もないよ?」

私は少し目を逸らしたけど、絢くんは私から目を逸らさない。


「…ほんと?」

「ほ、ほんとほんと!!」


絢くんに嘘をつくのは心苦しいけどやむを得ない。
好きな人に「告白された」なんて言っていい気がする人なんか居ないよね…?

まず、私だったら断ったってわかってても嫉妬しちゃうもん。



「…ならいいけど。」


そういえばさり気なく帰りも一緒だ。
行きも帰りも一緒に出勤なんて、夢みたい。