だって私はこれから着替えて出勤だから、やっぱり一緒には行けないわけで。 「…早くしないと置いてくよ。」 「え…?」 今、なんて… 「いーち、にー、さーん…」 「待って!すぐ準備するっ!」 突然数を数え始めた絢くんに急かされ、今までで1番早い朝の支度が済んだ。 「…本当にいいの?」 「いいよ。」 朝から一緒に出勤なんて、バレてしまうんじゃないかな。 それとも絢くん、何か考えでもあったり…? 「玲華!」 「莉茉、おは───」 …玲華が固まった。 私たちの手元を見て。