「…で、莉茉は持ってきたの?」 「ううん。」 社内では話しかけちゃダメだし、それに…会社で渡すと全然印象に残らなさそうだし。 「へぇ…家で頑張るんだ。」 「うん…!」 少しでも、沢山貰ったチョコの中でも覚えててくれるように。 頑張って昨日の夜、寝る間も惜しんで作ったチョコレート。 「…愛されてるね、水瀬も。」 少し呆れ顔の玲華は、そう言って軽いため息をついた。