絢都side
まだ俺が、俺たちが高校生だった頃。
幼馴染は3人で、俺と玲華と、結月という子がいた。
「玲華、絢くん!」
いつも俺たちの後を追いかけてくる少し小柄な彼女の事が俺は密かに好きだった。
…玲華にはバレていたけど。
「好きです、絢くん。私と付き合ってくださいっ!」
告白された時は夢かと思った。
結月が俺の事を好きだなんて思ってもなかったし、俺も想いを伝えようと思っていたから。
「おめでとう結月。…絢都、結月の事泣かせたらわかってるよね?」
玲華に半分脅され、でも泣かせるつもりもない俺は余裕の表情を浮かべていた。