あっという間に、1年生最後の日になった。
最後のホームルームを終えると、このクラスとはもうお別れ。
この1年、本当にあっという間だったなあ…
「もう1年生終わり!?早くない!?」
「早かったねー」
「またこの4人で、2年生もクラス一緒だといいね」
いつもの4人で話しながら昇降口へ向かう。
そこに、見知った後ろ姿を見つけた私は、その背中に声をかけた。
「成瀬くん!1年間いろいろとありがとうございました…!」
あれから私は少しずつ変わって、成瀬くん相手だといろいろと話せるようになっていた。
「おー」
振り返った成瀬くんは、いつもの気怠げな返事をした。
「2年生も同じクラスだといいですね!」
これはちゃんと本心。
もちろん最初の出会いは最悪だったし、絶対に嫌われたと思っていたけれど、私が今こんな風に少しずつ変われてきているのは、間違いなく成瀬くんのおかげ。
成瀬くんに対する苦手意識も、ほとんどなくなっていた。
だから2年生も同じクラスだったら嬉しいなあと、私は成瀬くんに笑いかけた。
「…俺は別にいいわ」
自分の前髪に少し触れると、ふいと目を逸らされてしまった。
「そんなコト言って〜ホントはゆずゆずと離れたら寂しくて寝込んじゃうくせに〜〜」
一瞬でその場が明るくなる声が後ろから飛んできた。
「宮城くん…!」
「俺も2年はゆずゆずと同じクラスがいいな〜、ねっ蓮クン」
「うるせえおまえどっから来たんだよ」
相変わらず口調は強いものの、成瀬くんはイヤそうな顔をしながらも、肩に回された腕を力尽くで振り払うことはしなくなった。
成瀬くんと宮城くんの関係も、もしかしたら少しずつ変わってきているのかもしれない。


